5月17日_EBC25日目 登頂予定を23日に変更する_豪太日記

On 2013年5月17日 by dolphins

[行動概要]

アタック C1(6050m)→C2(6500m)

6:00 起床
7:00 朝食
8:30 C1出発
12:30 C2到着
15:30 酸素確認
17:00 定時連絡
18:00 夕食

・食事
朝食:おじや
夕食:マトンカレー、ダル

・天気
晴れ時々曇り

 

朝起きると雲がアイスフォールから湧き上がるように発生していた。

しかし、今日の行程を考えると、若干曇っていた方が楽である。
今日進むウェスタンクーンは両側が7000~8000m級の氷の岩稜に囲まれていて、
太陽に照らされると、まるでパラボラアンテナのように太陽光が谷底に反射し、
中を行く僕たちは虫眼鏡で焼かれたように熱くなる。

歩き始めると雲が程よく太陽を阻害し、わずかだが風もあるためそれほど暑くなくて済んだ。

以前ここを歩いたとき、ザックにいれた温度計が50度を指していたことがあった。
そのことを考える今日はラッキーだ。
ウェザーニュースによると天気は回復傾向にあるという。

その予報を知ってか、ウェスタンクーンは朝から大忙しだ。
目の前にも後ろにもまるでアリの行列のように人がいる。
ローツェフェースが見えるところに来ると、
C3にも、サウスコルにつながるトラバースにも人のラインが点々としている。

 


≫C2へ向かう途中。他の登山者たちも歩いている


今、ウェスタンクーンを歩いている人たちの登頂日はおそらく21日で、

現在、C3にいる人たちは20日、
そしてサウスコルに向かっている隊は19日の登頂を目指して登っているのだろう。

今年のエベレストは珍しくおとなしく、その扉(ウインドウ)を今月20~25日までおおむね安定して開けている。
通常は2~3日くらいしかチャンスがないことを考えると、チョモランマの女神は今年は寛大だ。

そのため、登山者もばらけるため、山頂へ向けて数珠つなぎとなるような、ラッシュアワーの心配をしなくても済む。

 


≫ウエスタンクーンを行く父


僕達が昨日ベースキャンプを出発したときの登頂予定は24日だった。
しかし、ウェザーニュースさんから新たな数値予測を聞いて、予定を一日早めた23日に登頂することを検討している。

24日もそれほど悪くないようだが、23日のほうがより登頂に適しているようだ。

本来は今日、明日、明後日とC2でのんびり休養してからその後5日間かけてアタックと考えていたのだが、
C2の休暇を一日返上して19日にC3を目指すとちょうど23日に登頂になる。

もともとC2に長くいる理由はなく、しいていえば長くいれば少しだけ休めるかなと思っていた程度。
しかしここは標高6400m。今までこの高度まで順化を進めていない父にとって、
この標高に長居することは、体力の低下を招いてしまうことにもなりかねない。

今晩、ウェザーニュースさんからくる天気予報によって、もしまだ23日がより登頂日に適しているのなら予定を変更することにした。

しばらくした後の天気予報は、やはり24日よりの23日の方がいいようだ。

その旨をシェルパに伝えると、すぐに予定を変更するため酸素ボンベの整理を始めた。
彼らにとっても早く遠征が終わるのはいいことなのだ。
これまで遠征が遅れることはあっても、早く終わることは珍しい。
僕達も目標が近づいてきたことで身が引き締まる思いだった。

 


≫夕方のC2の様子